俺様常務とシンデレラ
ふとした瞬間のさり気ない彼女扱いだけで、私は大・大・大満足!
ここ最近、日に日に常務に夢中になっていくばかりだ。
「ふーんふっふふーん」
私は朝からハイテンションで、上機嫌に鼻唄を歌いながら、デスクの上をピカピカに磨いたのだった。
* * *
その日の午後。
私はホテル『アジュール』のロビーでひとり、東堂社長が現れるのを待っていた。
どんな人なんだろう、緊張する……。
東堂理久さんは、(株)プレジの社長さんで、先日お会いした東堂会長の息子さんだ。
そして、あの夜のパーティーで出会った、超絶美少女の小鞠ちゃんのお兄さんでもある。
『噂によると、かなりストイックな人らしいよ。他人には厳しいけど、自分にもとことん厳しいって』
と、香乃子さんが言っていた。
常務の秘書として働き始めて、様々な要人や役員と接する機会があったけど、ひとりきりで会うのはこれがはじめてだった。
常務や夏目さんに、少しずつ、秘書として信頼してもらえるようになってきたと思っていいのだろうか。