エターナル・フロンティア~前編~
「今回は何?」
「卒論の為に、イリアのデータを盗もうとしていたらしいわよ。本当に、何もわかっていない」
「えっ! だってあの二人……」
「そう、何も研究をしていない」
このアカデミーでは、どの生徒の何かしらの研究やひとつの分野についての勉強をしている。つまり、明確な目的を持って入学をしてきた者達が集まっているといっても過言でもないが、あの二人はアカデミーの中では異質な存在。結果的に、彼女達は浮いてしまっていた。
「勉強は、していないわよ」
「前も、授業サボっていたわ」
「その前は、無断早退」
ここまで平然と行われると、どのような目標を持って入学してきたのかわからなくなってしまう。此処は、目的を有した生徒しか受け入れないことで有名であった。入学当初はそれなりの目的があった……とは思いたいが、今までの行動を振り返ると怪しい部分が多い。
「どうやって入学したのかしら」
「それ、私も気になる」
「皆は、どのような目的で此処に入学してきたの? イリアは、生物研究だったと思ったけど」
クラスメイトの言葉に、イリアは無言で頷き返す。それを見たクラスメイトは満足そうに笑みをこぼすと、次々と自分達が極めようとしている分野を答えていった。流石、明確な目標を持っているので、言葉には力強さが感じられ、プライドのようなものが感じられた。
「私は、イリアと同じ。でも、ちょっと方向が違うけど。だけど、基本はイリアとは変わらないわ」
「研究じゃないけど、宇宙関連の分野を極めようと思っているわ。宇宙って、憧れるのよね」
「私は、地層学」
「他の人に頼んでいたら、分野はバラバラじゃない。共通の部分はいいとして、バレているわね」
「それに、知識もないわ」
「教授達も馬鹿じゃないわ。もしかして周囲が何も言わないだけで、こっそり何かを進めていたりして。そう思わなければ、懸命に勉強や研究をしている私達が馬鹿みたいじゃない。好き勝手に遊んで、他人に迷惑を掛けていく。そして、のうのうと生活を送る。許せないわ」