エターナル・フロンティア~前編~
「あれ? わかった」
「当たり前だ。科学者になれるほど、頭が良いわけじゃないし」
「厳しいな」
「でも、そうだろ?」
反論がなかったところ、どうやら図星のようだ。体力派のカディオ。何でも物理的要素で解決してしまう辺りが、知識の低さを露呈していた。それに、難しいことはソラに任せてしまう。
「おや? どうしたのかな」
女子生徒への話が終わったらしく、ユアンが二人のもとへ帰ってきた。しかし、いまだに人垣が消えることはない。寧ろ先程より、人数が多くなっていた。それと同時に、ソラとカディオに痛い視線が注がれる。どうやらユアンと一緒にいることが、気に入らないようだ。
二人は、ユアンと同性同士。異性ではないので恋愛関係になったりしないが、それでも気に入らないものは気に入らない。その証拠に、鋭い視線を向けている大半が女子生徒だった。
ふと、ユアンが後ろを向く。その瞬間、二人に視線を向けていた生徒達が一斉に笑い出す。その笑みにユアンは手を振ると、再び彼女達に背を向ける。その瞬間、生徒達の表情が一変した。
「女って怖いな」
「だから、言っただろ」
「お、おう」
二面性が激しすぎる女子生徒に、カディオは二度とナンパをしないと心の底から誓う。あの時ナンパが成功をしたら、後が大変だった。恋は一途――この件で、カディオは多くを学んだ。
「女は、魔物だよ」
「えっ!?」
囁くように発せられた言葉に、二人は驚いてしまう。それはユアンが言ったとは思えない内容だったが、納得できる部分は大きい。このように、裏と表をハッキリと見せ付けられたのだから。それに、数多くの女性を見てきたユアンが言った言葉。かなり信憑性は高い。
「これで、大丈夫だろう。君達のことも話しておいたから、何も言わないと思うよ。ただ、保障はできない」
止めとも言える言葉に、カディオは身体を震わす。女は魔物――その言葉が証明された場合、彼女達はユアンの言葉であろうとも逆らう。そして、容赦ない攻撃を仕掛けるだろう。大勢の女性からの一斉攻撃。流石に女好きのカディオであっても、それだけは御免被る。