エターナル・フロンティア~前編~
後で、愚痴大会を開く。
要は、このようなものだ。
流石、ユアンは相手の心理を読むのが上手い。
男達はユアンという最強の人物が味方になってくれたことに、全員が唇を緩める。そして、騒いだ。
食後のコーヒータイム。
一緒に用意されたのは、イリアが作ったと勘違いされている、ソラ手作りのシフォンケーキ。当初、クラスメイトは不信感たっぷりの視線を向けていたが、一口二口と食べていくうちに、完全にシフォンケーキの虜になってしまう。それほど、このケーキは美味しかった。
「で、何を聞きたい」
その言葉に、全員が一斉にユアンの顔を見詰める。寸分の狂いもなく、同じ動作を見せる。シフォンケーキに、一点集中。それにより、ユアンに意識が集中していなかった。まさか、このような面白い光景が見られると思わなかったユアンは、コーヒーを飲みつつ笑う。
「若い者は、食欲があっていい」
「ラドック博士も、若いです」
「いや、僕は歳だ」
「ラドック博士は、お幾つなのですか?」
「30だ」
「若いじゃないですか!」
語られた年齢に、一斉に意見が飛ぶ。二度目の同調に、ユアンはクスクスと笑う。実に面白い者達。長く観察しても、飽きない。しかし今、人間観察をしている時ではない。そう、ユアンの周囲で腰掛けている者達には、数多くの疑問を抱いていた。それを答えないといけない。その為ユアンは言葉に出さず、個々に質問して欲しいということを訴えていく。
真剣な面持ちを浮かべているユアン。
彼等は、瞬時に判断できないでいた。
一人の男がポンっと手を叩くと、一言呟く。
瞬間、全員が言葉の意味を知る。
それが切っ掛けとなり、次々と質問をぶつけていく。だが、全員が一気に喋ると言葉が混じり、聞き取り難い。ユアンは彼等を必死に宥めると、一人ずつ喋って欲しいと言うが、興奮してしまっている為に聞き入れられることはない。それに、徐々にヒートアップしていく。