エターナル・フロンティア~前編~
しかし、わからないわけでもない。彼女達は全員、ユアンのファンクラブに所属していた者達。
だが、卒業と同時に脱退。
表面上は気丈に振舞っているが、内心は違う。誰もが影で涙を流し、ファンクラブの脱退を嘆く。
それにより妄想の世界で楽しむが、それは長く続くことはない。卒業式の後、パーティーが待っているからだ。
早く会場に向かわないといけない。イリアは友人達を妄想の世界から呼び戻すと、会場に行こうと提案する。
そして、いそいそと並んで歩いていった。
パーティー会場は、アカデミーの側。イリア達は徒歩で向かうと、会場の中に入っていく。
内容は、立食形式のパーティー。その為か広々とした室内に入った瞬間、食欲をそそる香りが漂う。
また、色とりどりの料理が目に飛び込む。
一流の料理人が作った料理の数々に、一部の男達が料理に飛び込む。だが、パーティーははじまってはいない。それにより多くの者達の笑いを誘い、愉快で楽しい雰囲気が広がった。
「お酒、飲む?」
「私、未成年」
「あれ、そうなの?」
「貴女の方が、年上でしょ」
「そうだったわ」
年齢に関係なく付き合っていたので、ついつい年齢を忘れてしまう。それだけ、仲がいい。
酒が飲めない人物がいる中で、勝手に酒を飲むのは失礼。そう判断したのか、提案した人物はオレンジジュースを飲もうとするが、それを遮るかのように、学長のスピーチがはじまる。
「忘れていたわ」
「長いのよね」
「我慢我慢」
「でも、どうして食事しながら聞けないのかしら。其方の方が、個人的に嬉しいのよね……長いから」
学長の耳に届かないように、小声で囁いていく。中には真面目に話を聞いている者もいるが、大半が半分聞いて半分聞いていない。それだけ学長の話は長く、堅苦しい内容であった。