エターナル・フロンティア~前編~
「う、うん」
と言って、現在の精神状態で楽しむことはできない。
だからといって、相手に気付かれないようにぎこちない笑みを作り、懸命に対応していく。
その必死の演技は、流石というべきか。
友人達は普通に接し、会話を続けていた。
しかし、長い会話は辛い。
その為、此方側から会話を中断した。
それに対して、友人達は不平不満をもらすことはしない。逆にイリアの身体を心配し、教授を呼ぶべきか提案してくる。
勿論具合が悪いわけではないので、その必要はない。
イリアは何度も頭を振り提案を断ると、休憩の為に会場の外へ行くと言い残し、扉から出て行った。
後方で、重い音をたて扉が閉まる。
イリアと会場の間に生まれた、分厚い壁。
それにより、耳に届く音が小さくなった。
安心感が湧いて出たのか、深い溜息をつく。
そして、足を踏み出した。
彼女が向かった場所、それは建物の外。日は傾いていないので明るいが、イリアの気分は暗い。
「疲れた」
思わず、本音が出る。
生身の人間同士の付き合い、どうしても感情面が絡んでしまう。当然、好き嫌いが発生し、愚痴も混じる。
だが、イリア自身も悪い。
彼女も、負の面を持っていたからだ。
悩みは尽きない。
特にソラが関わった場合、過度に発展する。
どうして、このような世界になってしまったのか。
天を仰ぎ見つつ、ポツリと呟く。
彼女の本音は、タツキも同等の意見を持つ。そもそも、世間の情勢が悪い方向に働いていた。
いつの時代も、差別は蔓延る。
人間が宇宙に出る以前から、それらは差別は蔓延していた。だが、現在のように大規模ではない。
だが宇宙に出た瞬間、変化を齎す。