エターナル・フロンティア~前編~

「ねえ、何処……」

 涙が、溢れてくる。

 いつの間にか嗚咽をもらし、肩が震え出す。

 イリア自身、どうしていいかわからない。ただ泣きじゃくり、幼馴染の姿を求めていった。

 その時、事件が発生する。

 目の前に、求めていた人物が現れたのだ。

 幻か。

 それとも、本物か。

 相手が、名前を呼ぶ。確かにハッキリと、声音が耳に届く。その瞬間、イリアは駆け出していた。

 向かった場所は、ソラの胸。普段であったら恥ずかしさが先頭に立ちできないが、今は違う。相手の胸に飛び込むと顔を押し付け、大粒の涙を流して泣く。それだけ、寂しかった。

 ソラは本物。

 幻ではない。

 肌から伝わる相手の体温に、肩を震わせ泣く。

 相手の名前を呼びたくとも言葉が詰まり、声音として表現することができない。その為、心の中で呼ぶ。

 それでも、気持ちは伝わる。

 ソラは弱弱しいイリアの髪を優しく撫でると、遅れてしまったことと場所を指定しなかったことを詫びる。

 どうやら彼も、指定忘れを気にしていたのだろう。

 何度も、詫びの言葉が続く。

 そして、身体を強く抱き締めた。

「……いいの」

「イリア?」

「ソラに、会えたもの」

「そうだね」

 囁くように呟くと、髪に顔を埋める。

 甘い香りが、鼻腔を擽る。

 香水か、それともコンディショナーの香りか。

 ますます強く、身体を抱き締めていく。

「い、痛い」

「ご、御免」

「ソラって、馬鹿力?」
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