エターナル・フロンティア~前編~
人間は小さい枠の中でしか生きていけず、宇宙に飛び出すだけの器を持っていなかった。現在の状況を見ていると、そのように思ってしまう。それに、全てが同じだったら恐ろしい。
また、何処か違っていたので今の発展に繋がってきた。しかし、多くの者は気付いていない。
キーボードを叩く指が止まる。
それは目的の内容を発見したのではなく、自分の目の前で調べ物をしている人物に目がいったからだ。
年齢は、二十代前半。学生なのだろう、懸命に勉強を行なっている。学生に対し、悪い印象を持っていない。
逆に、頑張っていい成績を取って欲しいと思う。ユアンは、相手に共通点を見出す。無意識に、相手の顔を凝視してしまう。すると視線を感じたのか、相手はユアンに視線を向けてくる。
「何?」
「ご、御免なさい」
突然の言葉に、ユアンは過敏に反応してしまう。その可愛らしい仕草に、相手はクスっと笑う。
そして、一言「いいよ」と、言ってきた。相手は、小さい子供。怒っても仕方ないと思ったのか、満面の笑顔を作っている。
「勉強?」
「は、はい」
「俺も勉強。単位が危ない」
場所が場所なので、小声で会話を交わしていく。相手は予想通り、学生だった。
そして理系の学校に通っており、結構苦労しているという。ユアンも将来、理系に進むつもりだった。
その参考になる人物との出会いに、周囲に迷惑にならないようにと、小声で質問していく。
その質問に対し、相手は快く答えてくれた。勉強の間のいい気分転換と思っているのだろう、饒舌だった。
お陰で、将来の道が明確になっていく。やはり、現在体験している人物の言葉は参考になる。ユアンは饒舌な相手に、もっと細かい部分を聞いていくことにする。それは、専攻だった。
相手はユアンをいい子と判断したのか、どんどん個人情報を話していく。お陰で、また知識が増えていった。裏表を上手く使い分け、相手によって作り変えていく。見方によっては渡り上手の姑息なやり方であるが、情報を収集するにあたっては最高の方法のひとつだった。