エターナル・フロンティア~前編~

 ユアンの説明にレナは、目を丸くする。

 そう、彼女が「会いたい」と言っていた人物は、ソラだった。その人物と、イリアが幼馴染。

 レナの動揺は強かった。

 しかし表情に出してはいけないと、冷静さを装う。

「コーネリアス博士は、彼の幼い時代を知っている。古くからの知り合い……と、言っていい」

「そうなのですか」

 ソラの知り合いと知った瞬間、イリアの顔が一気に明るく染まる。今まで、ソラの知り合いという人物は少ない。一番の友人はカディオで、生活面での世話になっているのはタツキ。

 それ以外の人物が現れた。

 それだけで、イリアは喜んでしまう。

 可愛らしい笑顔を作っているイリアの姿に、ユアンは提案を投げ掛けてくる。提案の内容というのは、レナにソラを会わすという話。最初はソラに連絡を取って、話を付けようと考えていた。

 しかしこの場合、幼馴染のイリアが話を付けた方が簡単だ。それに、話を受け入れてくれる可能性が高い。

 ユアンの説明にイリアは、どうしてそのようにしなければいけないかと疑問が湧く。だが、レナはソラの古くからの知り合い。話を詳しく聞いていると、長い年月会ってないという。

 それを知ったイリアは、ユアンの頼みを聞き入れていた。そして、夜に連絡してみると言った。

「わかりました」

「有難う」

「いえ、これくらいしか……」

「そんなことはないわ。私は今、彼と連絡が取れないから……だから、本当に有難う。嬉しいわ」

 レナにしてみれば、ソラが今どうしているか心配だった。しかし幼馴染が現れたことにより、会う道が繋がった。

 これほど、嬉しいことはない。

 ふと、今度はレナがユアンに話し掛ける。何でもイリアと二人っきりで、話がしたいらしい。それを聞いたユアンは一瞬、躊躇いの表情を作るが、レナの願いを受け入れる。よくよく考えれば、断る理由もない。

 それに話が合う同士、語り合うのも悪くはない。彼は一言「何かあったら、連絡を下さい」と言い残すと、軽く頭を垂れる。そして、廊下を歩いて行った。
< 437 / 580 >

この作品をシェア

pagetop