エターナル・フロンティア~前編~

「有難う」

「私は、これくらいしか……」

「そんなことはないわ。私では、連絡を取ることができないもの。それに、貴女が間に入ってくれなければ……」

 曲者と呼ばれているユアン相手に平然と物事を言えるレナだが、相手がソラの場合は違う。

 どうもユアンのように接することができず、罪悪感が先頭に立ち上手く話が切り出せないようだ。

 しかし、不安感がないわけでもない。

 ソラが、レナを覚えているのか。

 また、彼が電話に出てくれるのか。

 考えれば考えるほど、悪い方向に思考が働いてしまう。だからといって、連絡が取れる機会をみすみす捨てるのも惜しい。

 それに、ソラに会いたいと願った。レナは不安を振り払うと、いつソラに連絡をするか尋ねる。

「明日か明後日でも」

「いいわ」

「あっ! コーネリアス博士に連絡は……」

「そうね。忘れていたわ」

 言葉と同時に、携帯電話を取り出す。そして互いに、番号とメールアドレスの交換を行なった。

「私用で、連絡をしてもいいわ」

「で、ですが……」

「貴女も、私と同じ道に進む。途中で躓く時も、挫折も経験するでしょう。その時に、私に相談していいわ。伊達に、歳は取っていない。貴女にとって、最善の方法を見付けられるわ」

「何故、其処まで……」

「私は、あの子に何もしてあげられなかった。代わりといっては失礼だけど、そうさせてほしいの」

 彼女の本音に、イリアは即答を避ける。

 イリアを好き勝手に利用している例の二人の友人であったら、彼女の言葉に食い付いているだろう。しかしイリアは、彼女の言葉に対して異論を言うことはしない。これは、不器用な愛情表現。

 今、レナが目立ってソラにどうこうできるものではない。逆にそれを行なったら、注目を浴びてしまう。だが、ソラの手助けを行いたい。選んだ方法は、自分と同じ道を進むイリアに助言する方法。
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