エターナル・フロンティア~前編~
駅のホームで待つソラはレナに、普段どのような場所で買い物を行なうか尋ねていた。彼曰く、レナが普段買い物を行なっている場所で食品を買った方がいいのではないかと、思ったという。その質問にレナは、最寄り駅の近くにあるスーパーで購入していると返した。
「じゃあ、其処に行こう」
ソラの提案に、レナは頷いて返す。彼女は孫と一緒に動物園に行き、尚且つ買い物もできて満足しているようだ。
その証拠に、繋いでいる手を離そうとはしない。それどころか、ますます強く握り締めた。
そしてそのまま公共の乗り物に乗り込むが、乗客の視線が一点に集まる。それにより気恥ずかしさが込み上げてきたのか、ソラの方から手を離すと後ろを向き目的の駅までの間沈黙を続けていた。
「どうしたの?」
目的の駅に降りると同時に、レナは先程の出来事について質問を投げ掛けていた。彼女にしてみれば、孫と手を繋いでいることは恥ずかしいと思わなかったらしい。しかし、ソラは違う。複数集まる視線は身体にチクチクっと刺さり、居心地が悪かったようだ。その為、手を離したという。
ソラの言葉にレナは、残念そうな素振りを見せる。彼女にしてみれば、長く手を繋いでいたかったのだか、ソラが嫌がっているのに無理に手を繋ぐわけにはいかない。それに無理強いしたら、嫌われてしまう。
「わかったわ」
「……御免」
「いいのよ。ほら、あの建物が普段買い物をしている場所よ。貴方の料理を期待しているわ」
「婆ちゃんは、肉と魚のどっちが好き?」
「どっちも、大丈夫よ」
「婆ちゃんの好きな物を作るって約束したから、婆ちゃんに選んでもらわないといけないんだよ」
「そうだったわね。なら、魚がいいわ」
魚料理というジャンルに、脳味噌をフル回転させ年寄りでも美味しく食べられる料理を思い出していく。レナは高齢なので、油は極力使わない方がいい。だとすると、揚げ料理や炒め料理は必然的に外される。
そうなると、煮る料理や蒸し料理になる。するといい料理を思い出したのか、ソラは「あっ!」という表情を作る。しかし、すぐに悩み出す。メイン料理が決まっても、オードブルやスープ料理を考えないといけない。尚且つ、飲み物はどれがいいのかと悩みは多かった。