エターナル・フロンティア~前編~
しかし、それでは料理を作ることができない。だが、ソラは「レナの為」に、何とか頑張るという。
彼の言葉にレナは、頭を振る。彼女にしてみれば、そこまでしなくていいという。何より、ソラは身体のことを第一に考えないといけない身。無理に身体を動かしたら、今後に関わってしまう。
レナは、ソラに言い聞かせるように話していく。流石に真剣な面持ちで言われると、反論できない。
「……うん」
「貴方の気持ちだけで、十分よ」
「でも、婆ちゃんには美味しい料理を食べて欲しいから……今日、頑張るよ。気合を入れて作る」
拳を作り、天井に向かって突き上げる。そして自分自身に気合を入れ、やる気満々となる。
ソラは瞳を輝かせつつ、デザート用の果物を探していく。すると、真っ赤で両面が光り輝いている苺を発見する。時期的に苺の旬ではないが、現在果物の生産技術が発達しているので旬ではなくても美味しく食べられる。
「婆ちゃん、苺は好き?」
「ええ、好きよ」
「じゃあ、ヨーグルトと一緒に食べよう」
デザート用の果物が決まれば、これで買い物は終わり。後は、会計を済ませるだけだ。今回の買い物はソラが全て支払おうと考えていたが、レナが先にカードを取り出すとソラに差し出していた。
「年上が、支払うものよ」
「でも……」
「遠慮しなくいいの。それに貴方は、これからお金が掛かるのだから。だから、私が支払うわ」
「なら……」
ちょっと不満が残るが、ソラは差し出されたカードを受け取り支払いに行く。問題は、その後だった。
大量の材料を購入したので、持ち帰るのが大変だ。だからといって、店内にいた時のようにレナに重い荷物を持ってもらうのは気分的にいいものではないので、大半の材料をソラが持つ。
幸い、レナの自宅はスーパーから近い場所にあった。歩いて15分の高級マンションの最上階に、レナが暮らしている部屋があるという。オートロックのドアを開き、マンションの中へ。そしてエレベーターを使用して最上階へ行くと、パスワードを打ち込みドアを開いた。