エターナル・フロンティア~前編~
その時、キッチンからソラが皿を持ってやって来る。何でも味に自信がなく、味見して欲しいという。ソラから皿を受け取ったレナは、薄茶色の液体を口に含み味をゆっくり味わっていく。
「美味しいわ」
「薄い?」
「大丈夫よ」
「婆ちゃんは、薄味派か。覚えておくよ」
今のままの味付けで大丈夫とわかったソラは、うんうんと頷きつつキッチンへ戻っていく。
そして、再び調理を開始した。
手際がいい、ソラの料理の仕方。それにより1時間で全ての料理を作り終え、テーブルの上に料理を並べていく。
「プロ級ね」
「そうかな」
「これだけの料理を作るのだから」
「味は……期待しないで」
苦笑しつつ、ソラは魚の上にソースを掛けていく。それが終わるとサラダの上にドレッシングを掛け、レナの目の前に置く。自分は先に、料理に手を付けない。まずは、彼女の感想が気になるのだ。
「頂くわ」
「どうぞ」
最初に手を付けたのは、時間を掛けて作ったソースが掛かった魚料理。ナイフとフォークを使って綺麗に切り、口に運ぶ。すると相当美味しかったのか、目を丸くし唸り声を上げる。
「不味い?」
「美味しいわ」
「良かった」
「何処かで習ったの?」
「ネットで調べたり、後は自己流」
「凄いわ」
何処かで習わずこれだけの料理を作れるとは、一種の才能というべきか。ソラの料理の腕前に、素直に感心する。
レナの高い評価に安心したのか、ソラもナイフとフォークを手に取り、自分で作った料理を食していく。自分一人で食べる料理ではないので、真剣に作った料理。その為か、普段食べている料理より美味しい。それが面白かったのか、咀嚼しながらクスクスと笑ってしまう。