エターナル・フロンティア~前編~
しかし、レナの言葉がソラを制する。彼女曰く、今日は自宅に泊まっていっていいというのだ。
「其処まで……」
「いいのよ。それに、暗い時間に帰るのは危険よ。といっても、貴方は強いでしょうが。私が、心配なの」
「それなら……」
このように言われると、無理に帰るわけにもいかない。何より気が引け、悪いことをしているように思ってしまう。
可愛い孫が今晩泊まってくれるということで、レナはウキウキとした気分になりはしゃぎ出す。年齢に似合わず可愛いはしゃぎ方に、ソラはレナの提案を受け入れて良かったと思う。
これも、婆孝行か――
ふと、そのようなことを考え苦笑する。
「今、寝床の用意をするわ」
「オレがやるよ」
「あら、いいわよ」
「じゃあ、一緒に」
一人で暮らしているので全てのことを自分一人で行っているということもあり、誰かにやって貰っているのを待つというのは苦手だった。その為、ソラはレナと一緒に寝床の用意をすると言う。
その言葉にレナは軽く頷き返すと、二階にある客人用の部屋に一緒に向かう。そしてクローゼットを開き中からシーツと枕カバーを取り出すと、ソラと共に寝床の用意をしていった。
「先に、お風呂に入っていいわ」
「後でいいよ」
「遠慮しなくていいのに」
「本当に、婆ちゃんが先でいいよ。この家は、婆ちゃんの物だし……先に借りるわけにはいかないよ」
「そう……なら、出たら教えるわ。その間、この部屋で寛いでいるか一階でテレビを観ていていいわ」
「うん」
「じゃあ、お先に」
そう言い残すと、軽くヒラヒラと手を振り客人用の部屋から出て行く。その姿を見送ったソラはベッドに腰掛けると、これから何をしようか考えていく。このままベッドに寝転んで、休んでもいい。だが、寝転んでいると眠りに付いてしまいそうな感じがするので、一階へ行きテレビを観ることにした。