エターナル・フロンティア~前編~
「紅茶は、ストレート?」
「何でも大丈夫」
「じゃあ、ストレートでいい?」
「うん」
態々レモンやミルクを用意して貰うのは悪いので、ソラは紅茶をストレートで飲むことにする。紅茶に対して、特にこだわりを持っていない。要は、美味しく飲めればいいという考えを持っているからだ。
「どうぞ」
「有難う」
ティーカップに注がれた紅茶。ソラは一口口に含むと、味を確かめる。苦味の中にほのかな甘味が混じり合い、ストレートでも十分に美味しい。寧ろ、レモンやミルクを入れると味が台無しになってしまう。
と、素人ながらの意見を言う。その言葉にレナはクスクスっと笑うと、なかなかの通と褒めた。
「そうかな」
「私も同じ感想よ」
「婆ちゃんは、紅茶好き?」
「普通ね」
そう言うと、レナも一口紅茶を飲む。すると急に神妙な面持ちを浮かべ、ゆっくりと口を開いた。
それは、今回の件に対しての礼。それと、定期的に一緒に何処かへ行って欲しいというものだ。彼女の本音にソラは大きく頷くと、ソラも自分が抱いている本音を言葉に表した。
「オレは、婆ちゃんの孫だし」
「嬉しいことを言ってくれるわ」
「オレは友人と呼べる人物は少なく、父親が亡くなってから一人で暮らしてきたから。だから……」
だから仮初の関係であっても、レナと祖母と孫の関係を築けたことは喜ばしかった。また、本当に祖母がいるとしたらこのようなものなのだろうと、本気でレナを祖母と思っているという。
ソラの両親の身内――特に、祖父母がどのような人物か知らない。ソラの力が公になってはいけないということを隠したい為なのか、一度も会ったことがない。話題にも上がらない。
何度か自分の祖父母に付いて両親に尋ねたことがあるが、父親にははぐらかされ母親は激怒した。それが続いたことにより、両親が亡くなるまで一度も祖父母に付いて尋ねなかった。