エターナル・フロンティア~前編~
祖父母は、どのような存在か――
彼が持つ知識は、テレビや映画。それに、知り合いから聞く話。だから、明確に「何か」というのはわからない。
しかし今日、祖母の存在を知る。温かくて優しくて、できるものなら永遠に側にいて欲しいと思う。
人の温もりを欲するソラにとって、レナの存在は大きい。自分の気持ちを全て言葉に出し、語っていくソラ。一方レナは柔和な表情を作り、長いソラの話を聞く。時折、頷きながら。
「血の繋がりは、関係ないわね」
「オレも、そう思う」
「宜しくね」
「婆ちゃん、改めて何?」
「いいでしょう」
「……うん」
言葉の裏側を予想すると、レナはソラを絶対に離したくないということ。そのことに気付いたソラは無言で頷くと、ティーカップを持ち紅茶を口に含む。それに釣られるようにレナもティーカップを持つと紅茶を味わうように飲む。その後、他愛のない会話を繰り返しのんびりとした時間を過ごした。
「オレが、片付けるよ」
「いいわよ。明日、早いのでしょ」
「そうだけど……」
「だから、遠慮しない。あっ! 歯ブラシだけど、脱衣場の上の棚の中に新しい物が入っているから、使いなさい」
「有難う」
その言葉と同時にソファーから腰を上げると、脱衣所に行き棚の中から新しい歯ブラシを取り出す。それに歯磨き粉を付けると、虫歯になったら面倒なので丁寧に歯を磨いていく。
静寂の中に、クシュクシュという音が響く。ソラの歯磨きは、どちらかといえば時間が長い。その成果が出ているのか、最近歯の治療をしていない。綺麗な歯が、彼の特徴でもある。
一通り綺麗に磨き終えると、口の中を漱(すす)ぎ歯が綺麗になったのか口を大きく開け確かめる。
その後使用した歯ブラシを洗うと、何処へ置いていいのか迷う。するとタイミングよく、レナがソラのもとへやって来た。脱衣所でウロウロとしているソラの姿にレナは首を傾げると、何をしているのか尋ねた。レナの出現は、ソラにとっては天の助け。彼は慌てて彼女の目の前に、歯ブラシを突き出していた。