エターナル・フロンティア~前編~
ユアンの迫力に負けたのか、リダードは震えた声音で「プロジェクト・レーラズ」の概要を語っていく。
概要を一言で説明すると、能力を持つ者を人工的に生み出すというもの。当初、人工子宮を用いて胎児を育成していたが、思うような結果が出なかったという。理論的に育成には問題はなかったが、育てた全ての胎児が一定のサイズ以上育たず、下手すると死亡してしまった。
これでは、プロジェクトが成立しない。だからリダードを含めプロジェクトに参加した者は、女の肉体を利用した。
「その女性は?」
『……この者の母親だ』
一瞬、何を言っているのか理解できなかった。リダードがユアンのことを「この者」とは呼ばない。
なら――
刹那、ソラの悲鳴が響き渡った。
「嘘だ!」
『嘘ではない』
「じゃあ、オレは……」
『人工生命体というところか』
リダードが語る真実の数々に、ソラは完全に打ちのめされていた。自分はリダード達によって生み出された存在で、本来であったら存在してはいけない。喉がカラカラに渇き、肩で呼吸を繰り返す。それに嫌な汗が全身から噴出し、目の前が霞み出しクラクラとしてくる。
自分が造られた存在とは受け入れたくはないが、リダードが嘘を付いているとは思えない。
全ては真実。
ソラの頬に、熱いものが流れ落ちた。
「何故、彼の母親が?」
『適合率が高かったからだ』
「それもあるでしょうが、身内を利用すれば情報が外に漏れる心配はない。大方の理由は、此方でしょう」
『……そうだ』
「で、ヨシュアという少年は?」
ソラが彼等の手によって生み出された存在というのは判明したが、肝心の「ヨシュア」という少年が、このプロジェクトにどのように関わっているのかわからなかった。ユアンはその点を問うと、リダードは「ソラのもとになった人物がヨシュアという少年」と、語った。