不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
合コンが始まってすぐ自己紹介タイムがあったけど、私は全然話を聞いてなかったから、名前も覚えてない。

いつまでも返事をしない私に構わず、彼はさっきまで優一君が座っていた席に腰かけた。


「ねぇ、なに飲んでんの?」

「は?」

赤ワインに決まってるじゃない。

見ればわかるようなことを質問してくる彼を、警戒モードでジロリと睨んだ。

だけど彼はそんな私の様子を気にも留めず、ニコニコ笑ってる。

なんだかヘンな人。

そう思っていたら、その人の手が私のグラスへ伸びてきた。


「ひと口ちょうだい?」

「やだっ」


グラスを自分の口に引き寄せると、そっぽを向いた。

なんかやだ……この人。


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