不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
――ドンッ。


「きゃっ」


すれちがう人と肩が触れた瞬間、私の体はバランスを失う。

転びそうになってアスファルトの地面が近づいてきた時、腕をぐいっとひっぱられた。


「萌香ちゃん、大丈夫?」


耳もとで囁かれたその声には聞き覚えがあった。

私は振り返って、その人を見つめる。

まさか……ウソでしょ?

なんで……?

彼は私の体を引き寄せると、もう一度同じセリフを言った。


「大丈夫? 萌香ちゃん」


どうして?

どうして、あなたがここにいるの?


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