不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「え? 自分で脱ぐの? じゃ、どーぞ。オレ、ここで見てるから」

「ええっ……やだ。それも無理」


だって、こんな至近距離にいられたら脱げないよ。


「……って。そもそも脱ぐの前提なわけ?」

「もちろん。脱がなきゃ、風呂入れねーし」


さも当たり前って感じで、また卓巳君はボタンをいじりだす。

酔った頭で考えてみる。

そっか、お風呂入るんだから、脱がなきゃならないのか。

でも、あれ? そもそも、なんでお風呂に?

えーと、それは私が震えてて、卓巳君が『責任取って温めてやる』って言ったからで。

それで、なんで私が震えてたかというと、それは寒さと緊張からで。

緊張してるのは、卓巳君が原因。つまり、お風呂に入れてもらうのは当然なのか。


「ん? いやいや、違うでしょ! いろいろ間違ってるから!」


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