不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
耳もとで囁かれた低い声に思わず振り返る。


「卓巳君?」


なんで?
どうして?

頭の中は疑問だらけ。

一体なにが起こっているのか、さっぱりわからない。

どうして卓巳君がここにいるの?

なんで私は彼に抱きしめられているの?


卓巳君は私をぐいと引き寄せて金髪の男の子から引き離すと、ニッコリ微笑んだ。


「萌香ちゃん、ちょっと待っててね」


そして今度は金髪の彼を睨みつけ、その胸倉を掴んだ。


「お前、マジむかつく。1発殴らせて」


卓巳君から繰りだされた拳は、彼の頬にあまりにもあっさりとヒットした。

彼はヨロヨロと2、3歩うしろへ下がると、そのまま崩れるように地面に腰をおろした。


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