不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
そうだったんだ。

卓巳君、いつも疲れてたみたいだけど、それって卒研だけじゃなく、劇の練習もあったからなんだ。

その上、練習をサボってまで私と会ってくれてたんだ。


「でも、それならそうと言ってくれればよかったのに……」

「恥ずかしかったんじゃない? 『ボランティアなんて柄じゃねぇ』っていつも言ってるし。今回もさ、『萌香さんにも観に来てもらえば?』って、何回も言ったんだけどね。『んなの、萌香ちゃんには見せられねぇ』だってさ」

「えっ。じゃ、私、ここにいちゃマズいんじゃ……」

「いいって、いいって。これはバツなの」


和美さんは人差し指を立ててニヤリと微笑んだ。


「リハーサル抜け出して、みんなに心配かけたバツ。私を怒らせたらどうなるかって見せしめ」


妖しい笑みを浮かべる和美さんを見て、思わず本音が出てしまう。


「和美さん……なんかキャラがちがう」


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