不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
卓巳君は客席中央の花道をずかずかと進みながらこちらに向かってくる。

どんどん近づいてくる。

あきらかに私に向かって歩いてきてるよね……。

その表情は、なんだか怒っているようにも見えて、なんだか怖い。


とうとう、卓巳君がすぐ目の前までやってきた。

怒られるのかと体を固くして身構えた。

だけど次の瞬間、私の体は、すっぽりと彼に抱きしめられていた。


「触んなよ。……これ、オレのだから」


まるで拗ねた子供みたいなことを言う。


「ほらね。萌香ちゃん、愛されてるでしょ?」


隣で優一君が楽しそうに笑ってた。


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