不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「えええええー」という私の叫び声は掻き消されてしまった。

それよりもホールの中にいる人達の歓声のほうがはるかに大きかったからだ。

卓巳君は胸にピンマイクをつけていたため、当然この大告白はここにいるすべての人の耳に届いてしまったわけで。

みんな口々に、「うお゛お゛おおお」とか「ひゅううう゛う゛」みたいに、文字にするのが難しいような悲鳴をあげている。

そのせいで、ホール自体が震動しているような錯覚すら起きる。


私は恥ずかしさのあまり、どうすればいいかわからない。

ただじっと卓巳君の顔を見つめていた。


< 241 / 277 >

この作品をシェア

pagetop