ずっと、好きでいる。
優貴は立ち上がると、一瞬だけ振り返りオレたちの顔を見ると、また正面に向き返し作文に視線を落とした。
そして、声を出して読み始めた。
『僕はまだ、お父さんとオカンと出会って1年ちょっとしか経っていません。 2人に出会う前は、僕を産んでくれたお母さんと小さな田舎で2人で暮らしていました。 お父さんの存在も知りませんでした。 お母さんが事故で死んでしまって、お父さんが僕を引き取ってくれて、オカンも一緒に住む事になりました』
淡々と読まれる優貴の作文。
お母さんの事故を口にするのは辛いだろうに。 でも、そこを端折ってオレら家族は語れない。 優貴に申し訳なさが込み上げる。
『お母さんが死んで、本当に死ぬほど辛かった。 そんな状況で田舎からこんな都会に出てきて、知らない大人2人と暮らすのは、正直大変でした』
優貴の本音。 聞けたのは良かったと思う。 でも、やっぱり苦しい。
優貴、本当にごめん。
心の中で何度も謝った。