【完】籠球ロマンティック
疑問は解決したものの、やはり論理にはその考え方を受け入れることは出来なかった。


論理は元より、人より神経質で、繊細な心の造りをしていた。


それ故、松尾の怒鳴り声、部員を叩く音を、他の部員よりも心に溜め込み、家に帰るとどっと心労が襲う状態だったのだ。


もし、論理が神経質で繊細な心の造りでなかったら、もしかしたら、秋葉は……と、今でも考えてしまう。


そんな風に考えてしまうのは違うよ、と扉の先の男には言われたが、どうしても、そう思ってしまう。


秋葉が今の、喋ることも笑うことも難しく、見た目も変わってしまった論理を見たらどう思うのだろうか、と、時たまふと思う。


そんなこと、思ったところで分かる筈も無いことなのに。


後悔しても取り戻せないあの日の出来事が起きたのは、インターハイの予選を控えた、6月のとある日のこと。
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