【完】籠球ロマンティック
リッコは有言実行を果たすかのように、更に動きを鋭くしていく。


ハーフコートの一面を、いっぱいいっぱい使うようなボールの運び。


まるで、その軌道は蛇行するかのよう。


普段のオールコートを使ったバスケとは違う相手の動きやルールに、ソードマン三人は戸惑いを見せ始める。


ゴール下、リッコがフィンガーロールの応用を使い、ボールに横回転をかけてゴールに向かってボールを飛ばす。


自分より大きな男相手に立ち向かう為、リッコがこの数ヵ月で磨きをかけた技のひとつだ。


フリースタイルの得意な俺やイツに習い、時間をかけて磨いたあの技。


しかし向こうの司令塔、ダイスケもこのまま点は取らせてくれないよう。


しっかりゴール下でスクリーンアウトし、隙を狙っていたトラとサクが、そのボールを狙って飛び上がる。


それを見届けたリッコが、先程俺に向けたよりも更に不敵な笑みを浮かべる。


「マカ!」


左手を蛇の形にし、ぐい、とひと振りすると、ゴール下の斜め左に立っていたマカロンが遅れて飛び上がる。


バックボードにぶつかったボールは、横回転の反動で、少しおかしな方向に飛ぶ。


そのボールは、まっすぐマカロンの手の中へ。


マカロンが、日本人らしからぬその長身で、ダァン、と割れるような音を奏で、ゴールにボールを叩きつけた。
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