イジワル上司に恋をして
携帯相手に顔を赤くして、しばらくの間、ひとりで悶絶する。
ひとしきり心の中で悶えた後に、【返信】ボタンをタップした。
【おつかれさまです。今、あがりました。ランチは行ったことないですけど、やってることは知ってました。先輩となら、豪華なランチが食べられそうですね】
うーん。こんな感じ? いいよね?
今にも唸り声を出してしまいそうな顔で、作成したメールを2度見直すと、『えい』っと勢いで送信した。
携帯をロッカーに置いて、ささっと着替えを終える。
パタン、と扉を閉じて、カバンを手にしたときに携帯が震えた。
「えっ……!」
画面には、さっき返信した相手の【西嶋さん】の文字。
だけど、これはメールじゃなくて、電話だ。
心の準備が出来てないよ……! って、電話は大抵突然くるものではあるけど!
でも、つい今返事したし、しかも【今あがった】って入れちゃったし……。ここで出ないとおかしいよね。
4回目のバイブレーションに、急かされるようにして応答ボタンをスワイプした。
「も、もしもし」
『あ。もしもし。今大丈夫だった?』
「あ、はい……。ちょうど着替え終わったとこで」
『あ、そっか。それはごめん!』
「や! 大丈夫ですっ……から」