ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
そして数日後、無事入学式が行われた。


入学式もその後のガイダンスも終わり、今はもう16時だ。


なんでも、俺がトップ入学だったらしく、いきなりその場で新入生代表挨拶を任された。

いつになく緊張した。


まぁ、常に女の人達がキャーキャー煩くて挨拶どころではなかったのだが。


新入生代表挨拶をしたこともあってか、入学式が終わっても逆ナンだの告白だので遅くなってしまった。


本当なら入学式のあとガイダンス等があって、それでも14時には帰れたのに、こんな時間になってしまった。


全く、あの女ども…

いや、今はもういいか。忘れよう。


何より今から大切な約束がある。

俺の大切な人に会いに行く。


少しは、強くなったと思う。

あれから修行も積んだ。精神面も魔力も体力も頭脳も、あのころに比べてきっと向上しているはずだ。


「はぁ…」

無意識に溜息が漏れた。


由良は俺を忘れてる。

由良にとって俺は見ず知らずの人間。


そう何度も言い聞かせた。


約2年ぶりに会うから緊張している、というだけではない。

一種のワクチンみたいなものだ。免疫をつけて少しでもショックを軽減させるため。

由良と会ったときの衝撃を回避しようとするなんて、ホント俺は弱い。

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