クローバーの起こしたキセキ
「だって、私と関わった人はみんな不幸になるんだもん・・・・・!それだったら、自分で命を絶とうって思って・・・・・。
海原君だって、私が迷惑だから無視したんでしょ?だったら今更止めないで!!」
私、すっごい最悪な女だ。
心配してくれてるんだろうに、なんてこと言ってるんだろ。
「その・・・・・、まぁ、悪りぃ・・・・。
無視してたっつうか、昨日友達になったって思うとむずがゆくて、なんっつーか・・・・・」
まさかそれって、
「恥ずかしくて照れてたの?」
こう聞くと、海原君は、ポーカーフェイスの顔のほっぺを少し紅く染め、私をまっすぐ見ながら言った。
「少しだけな!て言うか、お前、大谷と仲直りしてこいよ。
心友なんだろ?」
「見てたの!?・・・・・うん、いってくるね!」
どこかで見ていたらしい海原君にそう言われ、背中を押された。
一度は別れを告げた学校に向かって、駆ける。
碧海、今、私の気持ち伝えに行くよ!
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きっとこの時だったんだよね。
私をまっすぐ見てくれていたあの瞬間。
心臓がドキッてしたんだ。
でも、気づかないふりをしていた。
あの時、素直になれてれば良かった。