風花


買い足そうにも、それらはいつも行くスーパー(転校した日に舞歌に教えてもらった、最低限の食品しか売っていないこじんまりとした店)には売ってなく、また、この付近一帯には“その店しか”ない為、舞歌にそう聞いてみたんだ。


「ふーん。そうなんだ。…結構買うの?」
「んー。そんなに重い物は買わないけど、細かいものをちょこちょこと」
「…紡君、待つのとか嫌い?」
「?どういう意味だ?」


舞歌の要領を得ない質問に、俺は逆に質問で返すと、舞歌は苦笑いを浮かべて答えた。


「そこに行く為の電車さ、一時間に一本しか通らないんだよね」
「………は?お前何訳のわからないことを…」
「あー、うん。信じられないと思うけど、事実だから」


舞歌の“笑えない冗談”に鼻で笑いながら答えると、舞歌は先程と変わらない苦笑いを浮かべて俺の言葉を遮る。
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