Sweet*Princess
「あっれ〜?清水に斎藤。なんで女の子なんか連れてるの?もしかして援助こーさい?!」
な、なんだこの騒がしい人……
髪の毛の色も騒がしいし!
もしかして…、この人が壱斗様じゃないよね…?
「雅斗様。馬鹿なことをおっしゃらないでください。このお方は壱斗様の婚約者、姫乃様です」
「へぇ〜、この娘が!壱斗はこういうのがタイプなんだ!」
タイプって…、会ったことも見たこともないのに;
「俺はこの家の長男・雅斗だよ!よろしくね?姫ちゃん!」
ひ、姫ちゃん?!
なんかすっごい人懐こい人だなぁ…;
「どこ行くの?」
「史斗様にリビングに連れて行くように言われました」
「ふ〜ん、おもしろそうだし俺も行こう♪」
やっと腕を解放された私は、雅斗様と並んで廊下を歩いた。
「姫ちゃんは壱斗に会ったことあるの?」
「ないですよ。だからちょっと不安です」
「ふーん…でも壱斗なら大丈夫だよ!あいつ、いい奴だから」
壱斗様って、評判いいんだなぁ。
さっき、清水さんも“優しいお方”って言ってたし。
早く会いたいな……
「壱斗様はどこにおられるんですか?」
「壱斗はまだ帰ってないよ?学校行ってる」
休日に学校行ってるってことは部活してるのかな?
早く、早く会いたい……
*