私は男を見る目がないらしい。
「?何か可笑しかったですか?」
「あ、いえ。何でも。お酒は何がお好きなんですか?」
「俺はもっぱらビールで。目がないんですよねー。ビールフェアとかあると飛び付いてしまうんです。そろそろ腹もヤバイ年かなーとか思いつつも止められなくて。相原さんは?やっぱりお酒、好きなんですか?」
「……あ、はい。実は私もビールが好きで、普段はビールをよく飲んでるんです」
「え、そうなんですか!?奇遇ですね!でも今日は飲まれてませんよね?」
「いや……、ほら、こんな場ですし、一応空気を読んで」
こそりと長谷部さんだけに聞こえるように言うと。
「……ぷっ」
「へ?」
次は私が笑われてしまった。
長谷部さんは口元を押さえてくすくすと肩を震わせながら笑っている。
何で笑われるんだろう……?
「いや、可愛い方だなと思って」
「可愛い……ですか?」
長谷部さんの言う言葉の意味がわからなくて、首を傾げる。
ビールを普段よく飲んでて、今日は空気を読んでビールは飲んでないことの何が可愛いに繋がるんだろうか?