私は男を見る目がないらしい。
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長谷部さんと二人で会うのが何度目かを数えるのが面倒になってきた頃、長谷部さんの仕事の関係で、土曜日ではなく金曜日の夜に誘われるようになっていた。
私も今はそんなに忙しくはないし、金曜日以外に残業するようにして金曜日は残業なしで帰れるようにしていた。(とは言っても、朔太郎のせいで金曜日以外は帰る時間はすごく遅いけど!)
今日は金曜日に会う3回目だ。
金曜日の夜に誘われるようになってからは、残業時間にやってくる朔太郎に捕まるのが嫌で定時に帰るようにしていたんだけど、金曜日に早く帰っていることに気付かれてしまったようで、いつもは定時の30分後くらいに来る朔太郎が今日は定時直前に現れた。
「用事があるから!」と言ったのに、「仕事放り出すのかよ?」と言われてしまい、結局1時間も捕まってしまって、長谷部さんとの待ち合わせ時間に遅れてしまった。
朔太郎のタイミングの悪さと性格の悪さにイライラが止まらなくて、それを吹き飛ばすように私はこれでもかというくらいビールをあおっていた。
「……相原さん、今日はすごい飲みっぷりだけど、何かあった?」
「仕事でイラッとしてるだけ!理由は考えるだけでむかつくから言わない!」
「あーそれは大変だね」
「そう!だから止めないで!」
「はは、心配だし適当なところで止めるよ?」
くすくすと長谷部さんが苦笑する。
その笑顔に少しだけ私のイライラは落ち着いてきてるけど、やっぱりまだダメらしい。
ぐいっとビールを飲み、はぁ~っと息をつく。