私は男を見る目がないらしい。
 

「そうだなー……あ、寒いからお鍋食べたい」

「ん。わかった」


何鍋にしようかな~とあれこれと鍋の種類を挙げていく朔太郎に私は手をくいっと引く。


「ん?」

「……やっぱり一緒に作る、ね。」

「!うんっ」


いひっと嬉しそうに笑った朔太郎を見てほっこりと心が温かくなって、私の顔も緩んだ。

とんっと肩を朔太郎に軽くぶつけると、朔太郎が嬉しそうに笑い掛けてくれて、手をきゅっと強く握ってくれる。

……こういうの、すごくいい。

幸せを感じていると。


「あれー?朔だ!朔サクさくー!」

「!!……げ。何でここに……」

「……あっ」


前から手を大きくぶんぶんと振りながら小走りで近づいてくるのは……例の朔太郎の幼馴染みの……住岡さんだった。

近付いてくるにつれて気付いたことは、住岡さんがすごく可愛い子だってことだ。

高校の時に2回すれ違った時も可愛い子だなって印象はあったけど、その頃よりもぐんと大人になっていて雰囲気は少し変わっている。

去年の年末に見た時も遠かったし暗かったから、その可愛さはここまでハッキリとは見えなかったもんな……。

 
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