私は男を見る目がないらしい。
「……待って、朔太郎」
「……ん、何?」
「朔太郎は本当に8年前と同じように戻れると思ってるの?再会したばっかりなんだよ?昔を思い出して一時的に熱が上がっただけで、“好き”なんて気持ちは今だけなんじゃないの?」
私は朔太郎の反応を確かめながら、わざと突き放すように問う。
「……今だけじゃない。戻れると思ってる……っていうか、それ以上になれる自信、今ならあるから」
「……それ、どういう意味?」
「同窓会に誘われた瞬間、頭に浮かんだのが美桜だった。……一気に気持ちが蘇ったんだ。また美桜に会えるんだって思ったらすっげぇドキドキしたし、実際に会ってみてやっぱり美桜のことがすっげぇ好きだって思った。これから先、ずっと美桜を俺のものにしておきたいって。……今でも天邪鬼で表では素直になれない美桜を、俺の前でだけは素直でいさせたいって」
「っ!」
「“プライドが高いのは、怖がりの証拠。”……美桜、そういうところ変わってねぇだろ?昨日一人で酒をグビグビ飲んでたのを見て、また何か一人で抱え込んでるって感じた」
「……」
「だから、俺がそばにいたいんだよ。この気持ちはたぶん、……昔以上だ」
真っ直ぐと私を見据えるその瞳に、吸い込まれそうだと思った。
ドキドキと高鳴っていく鼓動と、じわじわと熱くなる目頭。
朔太郎はちゃんと私のことを見てくれてたんだ……。
今でも素直になれない私のことを。
怖がりの私のことを。