恋物語。




「……これって…写真立て…?」



「はい…そうです…」




聡さんへのクリスマスプレゼントは木製の“写真立て”


最初は慎一くんが言ってた通り癒しグッズにしようと考えてたんだけど…その近くに、これが置いてあって…何だか一目惚れしてしまった。
それに…これに私と聡さんの写真が入ったら…って考えるだけで嬉しくなってしまったの…―。




「ありがとう。じゃあ…これに二人の写真、入れないとね。」


聡さんはそう言うとニコッと笑ってくれた。



「あと…もう一つ、あるんです…」



「え…?もう一個…?」


私の発言に少し驚いた表情を見せる聡さん。



「はい……こっちは…誕生日プレゼント…」


次に紙袋から取り出したのは…細長い長方形の箱。



「マジで!?すごい嬉しいよ!ありがとう!これも開けていい?」



「はい…」


彼は再び箱を開け出した。



「……うわ…ネクタイだ…知沙が選んでくれたの?」



「はい…」




聡さんの誕生日プレゼントに選んだのはワイン色でワンポイントの入った“ネクタイ”


これは…完全に慎一くんの意見を参考っていうか、そのまま影響を受けたっていうか…。
でもきっと聡さんなら似合うだろうなって思ったし…それに…―、




「ありがとう。大切に使う。」


聡さんは本当に嬉しそうな表情を見せた。



「あの……聡さん…」



「んん?」



「それで…―」


彼の顔を見ないよう俯いた。



「―…私を縛って…?」



あの“アドバイス”を言おうと思った自分がいたの――…。




「……また熱が上がったんじゃない?大丈夫?」



「ち、違いますっ…!!至って普通です…」


なのに見事にスルーされてしまい、ガバッと顔を上げて彼を見上げた。



「ふーん……でもここじゃ無理だよ、お母さんもいるんだから。だから…俺の部屋来た時にね?」



「っ…!」


聡さんはそう言うと私のおでこにキスをした――。





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