きみの、手
そんなある日、昼休みとなった社内で私は今日もお弁当を手に廊下を歩いていた。
今日は鮭とご飯で和食っぽくしてみたんた。きんぴらごぼうも美味しく出来たし…食べてくれるかなぁ。
そう屋上へ向かっていると、偶然通りがかったトイレからは同期の女の子たちが怒った様子で出てくる。
「?どうしたの?」
「どうもこうも…聞いてよ!さっきそこで営業部の城田と行きあってさぁ」
「城田先輩と?」
先輩を『城田』そう呼び捨てにしているあたり、余程気に障ることがあったのだろう。女の子は息荒く話す。
「さっきそこで城田がボールペン落としたから拾ってあげたらさ、手が少しぶつかっただけで思いっ切り払われて!」
「あー…」
「軽い潔癖だっていうのは聞いてたけど、何あの態度!何様!?本当ムカつく!!」
それは先日の私と同様ぶつかった手を払われたという内容らしく、こういう反応を見ると彼が私を『普通じゃない』と笑った意味が分かる気がした。