きみの、手
「どうですか!?食べられますか!?」
「…一応」
「やったぁ!よかったー!」
いらない、そう昨日のように突き返されることも想像していただけに恐る恐るながらも食べてくれたことが嬉しい。そう素直に喜びを表すように万歳をした私に、城田先輩はふっと笑う。
「喜びすぎだろ」
「だって嬉しいです!」
「単純」
そうバカにしたように言いながらこぼされる笑顔、それはおかしそうな純粋な笑み。
わ…先輩の笑顔なんて珍しい。
その表情にこちらもますます嬉しくなってしまう。
「あっ、水飲みますか?買ってきました!」
更に気を利かせ彼に水のペットボトルを手渡す。ところがその時、指先がトン、とぶつかってしまう。
「っ…」
肌と肌がほんの少し触れた、その瞬間バッ!と振り払われる手。予想以上の勢いにペットボトルは床に落ち、コロコロと転がった。