紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「え?」
「………」
目の前にいた人物、それは---
ルキアと共にこの前生徒会室で会った、瀬谷慎だった。
瀬谷君は私にぶつかったにも関わらず、全くビクともせず平然と佇んでいる。
そして冷めた瞳で、私を見た。
しかしすぐに興味がないとでも言うように私から視線を逸らすと、腕を組んだまま空を見上げてしまった。
「あ、あの?」
「………」
話しかけた私を無視しているのか?
それとも誰とも話したくないからなのか?
瀬谷君は全く私の話しが聞こえないかのように、口を開く事はなかった。