紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「綾香ッ!」
「………ッ」
すぐに私から離れた瀬谷君をあっけに取られながら、ポカンとしていたら大きな声で私の名前を呼ばれた。
へ?
振り向こうと顔を動かそうとした時、誰かに手首を掴まれ瀬谷君から一気に離される。
目の前に現れた、金色の髪。
その人に、私は抱きこまれた。
「へ?…ええぇっ?」
「すまない。遅れた」
まさか…、
来てくれるなんて---
嬉しくて、目をギュッとつぶりながらその人に抱きついた。
感情があふれ出し、目尻が濡れる。