紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~


…そう思ったところではっと気付く。


あぁ、もしかして蓮もこんな気持ちだったのかな?




私の気持ちは、理解出来る。


理解は出来るけれど許せないと言う気持ちとがせめぎ合って、私を視界に入れたくなかった?




今なら…、


私も蓮の気持ちが分かりすぎるほど、よく分かった。




「でもお前に出会って、本物の愛と言うものが分かったんだ」



そう言った蓮は目を細め、私を愛おしそうに見つめてきた。




胸が…、


ドキドキする。




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