紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「ルキアと綾香に対する気持ちは、まるで違う」
「えっ?」
言葉を続ける蓮の金色の瞳は相変わらず、私を強く捉えている。
あ…、
もしかして、私の瞳も紅色に変わっているのかもしれない?
蓮の金色の瞳に映る私の瞳が、紅色だった事に気付き驚いた。
目を見開く私も、蓮の瞳が私を捕らえている。
「綾香に対してとアイツに対して感じる、絶対的な違いがあるんだ」
「…違う、気持ち?」
私の呟く言葉に蓮が頷き、そして私の頭上に顎を乗せる。
…蓮の顔が私の視界から消える瞬間に見た顔が、赤くなったのは気のせいではないよね?