ヤクザの家族になっちゃった!?


自宅のマンションにつくと、女の怒鳴り声が聞こえた。

まだ階段す登ってないのに…

どんだけでかい声なんだ…


そう思ってはいるけど、表情に出さず、双子を後ろに隠すようにして階段を登り、声のした部屋の扉を開いた。


「ただいま…」

…予想はしてたけど

部屋は荒れ放題。

雑誌が散らばってるだけならまだいいけど、

割れた皿や硝子がしたに落ちてる。

こりゃ危ない。

そう思い双子と幸を抱き上げ安全な私の部屋に入れた。

そして、片付けを始める。

すると、奥の部屋から声が聞こえた。

「なんで帰ってきたのよ!!あんたのせいでまた逃げられた…っ!」

私だけのせいじゃないだろ

あんたの性格のせいだろ

とか思いつつ無言で片付ける。

なにも反応しない私にイラついたのか、

女は手元にあった花瓶を投げてきた。

私はそれに気付かず、頭に直撃してしまった。

いってぇ…

とは思うものの、反応すれば酷くなることはわかってるから。

なにも言わずに止血して、片付けを再開した。

「かわいくない子」

そう一言いって女は部屋へ戻っていった。

片付けを終わらせ、部屋へ戻る。

三人は私の名前を連呼しながら駆け寄ってきた。

「いずねぇ、血が出てる…」

「大丈夫?」

「かあちゃがやったの?」

三人が泣きそうになりながら私な心配をしてくる

「大丈夫だよ。怖かったね、もう、平気だよ」

私はそう言っていつものように笑った。

三人は安心したようにニカっと笑い

明日の支度をし始めた。

正直…大丈夫じゃないけどね。

怪我のこともだけど、

金銭面でも…。

私がフリーターをしてるのは、三人の生活費を稼ぐため。

お母さんは勝手にやってるから放置だけど、三人を放置するわけにもいかないから

お父さんから預かった預金と

私が働いたお金でなんとかまかなってる。

本当はキャバクラとかの方が儲かるんだろうけど、

夜、三人を置いていけば、あの女になにされるかわからないから。

まぁ、今のところなにもされてないみたいだから良いけどね。
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