王子様なDarling

香奈子さんの言葉が自分の自分勝手な発言にグサリと刺さる。


「幹夫は彼女がいる事を黙ってた。それは二股って言うんだよ?」

二股・・・。


「知らなかったじゃ許されない!アイコはまだ幹夫のこと忘れられなくて苦しんでる!」


自然と涙が出てくる。


アイコの痛み、

香奈子さんの痛み、

私の痛み、

先輩の痛み・・・。

色んな痛みを感じてポロポロ涙がこぼれる。

私が先輩を好きだって思い出していた時、先輩には彼女がいた・・・。

私が先輩を好きだと言ったから先輩は無理に?

ホントはアイコさんを思って、た?







「・・・顔洗って皆の所に戻りな。」

呆然と立っていると突然香奈子さんのハンカチが頬に押し付けられた。
< 48 / 56 >

この作品をシェア

pagetop