王子様なDarling
「ミーコ、送ってく」
楽しかったはずのバーベキューは、私にとって最悪のバーベキューとなってしまった。
美味しかったお肉も、沢山見れた先輩の笑顔も・・・。
全部忘れてしまった。
「いい、いいっ」
ブンブンと頭を振り、先輩の腕から逃げ出そうとする。
先輩は何か悟ったのか、すごく悲しそうな顔をした。
「・・・」
「ふぇっ・・・先輩なんか嫌いっ嫌いっ」
初めての恋だったのに。
右も左も分らなくって、ただ先輩を好きって気持ちだけ伝えてきた。
その結果はどこに行くんだろう。
「ミーコ、そんな事いうなよ」
腕を引かれながら向かったのは、付き合い始めたあの公園だった。
素敵な思い出の詰まった公園。
「ミーコ、香奈子と・・・話したのか?」
前のようにベンチに座り、先輩が背中を擦ってくれる。
コクンと頷くと先輩が深いため息を吐いた。
「隠してた事は謝る。だけど言うまでも無いと思ったから」
「・・・っ!なんでぇ?なんで言う必要がないの?私には知る権利が無いの?」
先輩が黙って首を振る。
「じゃあどうして??先輩に彼女がいたって聞いて、すごく悲しかったんだよっ先輩は、先輩は私の事だけって言ってたじゃんかーっ」
ポロポロ泣く私を辛そうに見つめる。
「確かに、彼女・・・アイコと当時付き合ってた。だけどもう終わりかけてたんだ」
「終わりかけてたら二股していいの?それとも、私がすきって言ったから無理に別れてくれたの?」
「違うよ美依。無理になんて別れてない。俺は美依と知り合ったからもうアイコとは終わりだと思ったんだ」