深海魚Lover
「嫌だなんて、そうじゃなくて……
 
 ケイジさん、貴方はどうなんですか?

 あなたも望んでいますか
 私と家族になることを?」

「ああ、もちろんだ」

「じゃあ、その
 
 あのぅ、えーと」

「何だ?」

「聞かせてくれませんか?
 
 私が欲しい言葉

 一番聞きたい……」


私が欲しいもの……それはたった一言

そう、愛の言葉。


「芽衣子

 こんな恥ずかしい事は
 一度しか言わない
 
 おまえを愛してる」

「ありがとうございます

 はい、一度で十分です

 それから、後もうひとつ」

「何だ、他に何がある?」

「してくれませんか?

 して、下さい」

「……」


頬を真っ赤に染めながら貴方から目を逸らした私は、髪に挿したかんざしを抜き髪をおろすと、浴衣の帯にそっと触れた。
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