深海魚Lover
出雲さんとの電話を切った後、京次さんはそこに触れることもなく家族との時間をまったりと過ごし、敷いた布団に横になりテレビを見てはああだこうだと話している。

その隣にはスヤスヤと眠りにつく潤司君の姿がある。

テレビから視線を外した京次さんの視線は壁時計を見つめ、そしてテレビを消した。

「スガちゃん
 少し早いが今日は疲れた
 休むとするか」

「はい」

「おいで」

京次さんが捲った掛け布団の中に忍び込んだ私を、貴方は優しく抱きしめる。

貴方の厚い胸に顔を埋める私の瞳は自然と閉じる。

そうここは、ポカポカと陽だまりの様に心地よくて、とっても幸せな気分。

もうすぐにでも眠りについてしまいそうなぐらい……

「芽衣子」

そうっと吐息が漏れるように大好きなその声が私の名を呼んだ。

顔をあげ貴方を見つめては、その瞳の奥深く艶めき謎めいてとっても綺麗で……

見惚た私の鼓動は逸る。
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