深海魚Lover
「えっ!いいんすか?
 
 お邪魔じゃ……ねえ?」

充さんは罰悪そうに私を見て、そう問いかける。

「えっ、いえっ……」

言葉に詰まった私は京次さんを見た。

「バーカ、邪魔ならもうとっくに
 してるだろうが、何を今更」

「そうっすね、はい

 アニキの家にお泊りかぁ~」

「嫌なら出雲の家までヤツを送り届けてから
 おまえはここに車を置いて
 寒空の下自分ちに帰ってもいいぜ」

「そんな~嫌じゃないっすよ
 (泊まること)久しぶりだなって話で……」

「ほらっ行けよ、安全運転でな」

出雲さんを迎えに行く充さんの乗った車から放たれる眩いくらいのライト。

その強い光に、私は瞬間的に顔を伏せ瞼を閉じた。

避けるように……


吹き抜ける冷たい風に京次さんは体をぶるっとさせ、戸を閉めては部屋の奥へと入って行く。

「スガちゃん、すまないが
 布団敷くの手伝ってくれるか」

「はい」
< 184 / 410 >

この作品をシェア

pagetop