深海魚Lover
「はい、そうです

 我が社恒例の新年会
 今年こそは、ぜひ先生に
 書道パフォーマンスをお願いしたい

 それはもう大々的に……」

主人の言う書道パフォーマンスとは、簡単に言えば人前で大きな半紙に大きな筆を使い思うままに感じたままに文字を書くということ。

音楽に合わせて体全体を使いパフォーマンスをする場合もある。

大々的に……それは、京次にとっては困ってしまう状態。

「申し訳ございません!

 その話はやはり断らせて頂きます」

「なぜですか?
 社員の家族は勿論のこと株主様に
 常々交流のある人達も沢山招待している
 
 ケイジ先生にとっても良い宣伝になるかと
 思われますが、書を習いたいと思われて 
 いるご婦人方も多い」

「良いお話であることは重々承知しています
 しかし私は表舞台には……」

言葉に詰まる、京次。

そんな京次の過去、極道だったことを知る主人は話し出す。
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